○研究背景
“有松・鳴海絞り”は,愛知県初の「伝統的工芸品」に指定されており,その技術の高さ,多様さ,造形美において他の追随を許さない発展をしてきた.しかし近年,人件費の安い中国を初めとする東南アジアへ生産をシフトしている.その結果,絞り製品の国内生産の低下や職人の高齢化により,技術の海外流出,絞り技術の継承の困難や地域産業の衰退が生じるようになった.そこで,絞り染めのなかでも重要な括り作業のロボットによる自動化を目的とした絞りロボットが開発された.
○研究目的
これまで樹脂キャップを布に装着する自動化装置に産業用ロボットを用いて行ってきた.しかし,実用化のためには小型化が望まれる.樹脂キャップを用いた絞りの効果は高いことから,絞り体験機として電力を用いない1軸の簡易な絞りロボットが開発された.本研究では,簡易型絞りロボットのニードルの有限要素モデルを用いて,その構造の信頼性を評価する.



有松鳴海絞りロボット試作への挑戦!(動画です。再生"  "ボタンをクリックして下さい。)

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参考文献

・松井洋樹, 西堀研人, 篠原主勲, 西堀賢司, 有松・鳴海絞りにおけるキャップ装着ロボット(小型化と作業性の向上), 日本機械学会, 日本機械学会年次大会, 2017年9月3日-6日, 埼玉大学.
・伊藤拓磨 , 西堀研人 , 篠原主勲 , 西堀賢司,  有松・鳴海絞りにおけるキャップ装着ロボットの小型化, 東海支部総会講演会講演論文集 2016(65), "419-1"-"419-2", 2016-03-17.   

 ・大脇卓也 , 吉原寛文 , 西堀賢司 , 西堀研人 , 篠原主勲, 有松・鳴海絞りロボットを用いた布挙動の有限要素解析, 東海支部総会講演会講演論文集 2016(65), "406-1"-"406-2", 2016-03-17.伊藤 拓磨 , 西堀 研人 , 篠原 主勲 , 西堀 賢司

・伊藤悠馬 , 篠原主勲 , 杉山卓也 , 西堀研人 , 西堀賢司, 有松・鳴海絞りロボットの構造の信頼性評価, 東海支部総会講演会講演論文集 2015(64), "251-1"-"251-2", 2015-03-13.

・河野晋, 西堀賢司 , 杉山卓也 , 西堀研人, 篠原主勲,  伝統工芸「有松・鳴海絞り」における簡易型キャップ装着機 : 構造の簡略化と作業性の向上, 東海支部総会講演会講演論文集 2015(64), "250-1"-"250-2", 2015-03-13.

 ・伊藤悠馬, 篠原主勲, 杉山卓也, 西堀研人, 西堀 賢司, 有松・鳴海絞りロボットの信頼性評価, 計算力学講演会講演論文集 2014(27), 894-896, 2014-11-22.